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ゼルダの伝説シリーズ > もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド
もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド
(Freshly-Picked Tingle's Rosy Rupeeland)
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ニンテンドーDS
開発元 バンプール
発売元 任天堂
人数 1人
メディア 512MbitDSカード
発売日 日本の旗 2006年9月2日
欧州連合の旗 2007年9月14日
価格 4,800円(税込)
対象年齢 CERO: A(全年齢)
PEGI: 12+
USK: 6
売上本数 約23万本(2007年3月現在)
  

もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』(もぎたてチンクルのばらいろルッピーランド、Freshly-Picked Tingle's Rosy Rupeeland)は、2006年9月2日任天堂より発売されたニンテンドーDS用ソフト。開発はバンプール

概要[]

ゼルダの伝説シリーズで『ムジュラの仮面』より登場している(日本では)人気キャラクター・チンクルが主人公のスピンオフ作品。略称は「もぎチン」。

正統派のゲームが多い任天堂にしては非常にシュールかつブラックな内容であった。ただし、シリーズで培ってきたチンクルというキャラクターと、アーティスティックでシュールな作風で名を馳せたラブデリックからの系統であるバンプールの作風を考えれば当然だともいえる。なお、バンプール同じくラブデリックの系譜であるスキップは現在任天堂の子会社に近い位置付けとなっているが、そのスキップ開発ゲームと同様に田邊賢輔がプロデューサーを担当した。

お金をメインにしたRPGはあまり例が無く、斬新な基軸を打ち出しつつも作業的な要素を抑えて謎解きを重視した作りになっている。また、お金の稼ぎ方もイベントである人助け以外に、料理を作って売る・地図を記入して売るなど複数の方法が用意されているためプレイヤーのスタイルに合った遊び方が可能となっている。好みを選ぶ作風ではあるが、他に真似できない独特な世界観や自由なプレイスタイルが可能なシステムなどにより、雑誌やインターネット上サイトのレビューなどでも概ね高評価を得ている。

ゲームに合わせてか広告も独特かつシュールな手法が用いられた。具体的には、公式サイトオープン以前から任天堂ホームページ上に「チンクルブログ」というコーナーが作られ(なお、「最新情報」の記事には意図的に告知されなかった)、宣伝が行われていた。

2009年8月には続編『いろづきチンクルの恋のバルーントリップ』が発売された。

ストーリー[]

毎日を無気力に過ごしていた35歳無職の独身男はある日、お告げに導かれて泉へ足を運ぶ。そこで男を待ち受けていたのは「ルピーの達人」を自称する謎の老人・ルピじいであった。ルピじい曰く、コツコツとルピーを稼いで泉に投げ込むといつの日か酒池肉林の夢の楽園・ルッピーランドへ行けるのだと言う。

こうして、「チンクル」と言う名を与えられた35歳独身男のルッピーランド行きを目指す日々が始まったのであった。

ゲームシステム[]

このゲームにおける「ルピー」はゼルダの伝説シリーズにおける「通貨」としてのみならず、もっと広く重要な意味を持っている。町へ入る際には関所の通行料を支払わなければならず、店では「あいさつ料」を要求され、買い物に際しては価格交渉を強いられる。この世界では「ルピー=命」であるため、ルピーの支払いや受け取りなど交渉をうまくしなければならない。チンクルの所持しているルピーが尽きてしまうとチンクルが死んでしまい、ゲームオーバーとなる。

ルピーを稼ぐ方法は主に

  1. モンスターを倒して手に入る材料をベースにアイテムを作り、タウンの住人に売る。
  2. 他の人から頼まれた依頼を引き受けて報酬をもらう。
  3. 宝箱の中や地面に埋まっているルピーを手に入れる。

の3通りであり、稼いだルピーを泉に投げ込むとタワーが伸びて新しいエリアへ行けるようになる。

キャラクター[]

チンクル
主人公。35歳無職独身であったが、ルピじいから夢の楽園・ルッピーランドの存在を教えられてからはお金集めに励んでいる。倉島一幸
ワンクル
チンクルとおそろいの緑のスーツを身に纏った犬。オタカラみさきでチンクルに遭遇してからチンクルになつき、家に住み着くようになる。骨が大好物。
ルピじい
「ルピーの達人」を自称する謎の老人。35歳無職独身男に夢の楽園・ルッピーランドの存在を教えると共に「チンクル」と言う名を与え、生まれ変わらせる。
その正体は、悪しきルピーの化身にしてルピーの亡者であるルッピーG。自分の欲望を満たすだけの世界(ルッピーランド)を作る為、チンクルだけでなくヤマタミ族の王やピンクルをも利用している。物語の最後に月で戦う事になり、貯めたルピーを使ったシューティング風のボスステージになる。
ピンクル
ピンクのボンデージ風スーツを着た、グラマーな女性。オペレーターとして、チンクルに様々なアドバイスをくれる。
その正体は、ようせいガーデンを治める大妖精の娘。ルッピーGにオーラスいせきのある部屋に閉じ込められ、チンクルのサポートをさせられている。彼女を助け出すと最後の戦いが有利になり、エンディングも変化する。
アバ
各地をさすらう喧嘩っ早い性格の少女。旅先で知り合ったチンクルの貧弱さを見かねて戦闘方法を(無料で)伝授してくれる。

タウンの住人[]

門番(もんばん)
タウンの入り口を護衛する門番。病弱な妻がいる。
コマチ
タウンでパーラーを営む女性。
ジャーナリスト
常に文語体で喋る中年男性。各地でたびたび行き倒れになっている。
宝石商(ほうせきしょう)
宝石を買い取ってくれる店員。
おじょう
宝石商の娘。薬剤師を目指している。
スクラッチマダム
宝石商の妻。トライスクラッチが出来る。
シェフ
レストランのシェフ。しかし、料理はチンクルよりも下手。
ウェイトレス
料理下手な夫に愛想を尽かし、チンクルに大鍋を売ってくれる。
デイブ
レストランの次男坊。こどもにしては達観した物の言い方をする。
アニキ
レストランの長男。少し挙動不審。
万屋(よろずや)
武器を中心に様々なアイテムを買い取ってくれる。アバの実の父親である。
チコのママ
洋裁屋を営んでいる。実は霊能者だといわれている。
チコ
いつも「妖精さん」のぬいぐるみを持っている女の子。
じいや
カネアルデ家の執事。
パウル
カネアルデ家のお坊ちゃま。
マップ屋
マッピングしたマップを買い取ってくれる。全てのマップを買い取ってもらうのが夢らしい。

用心棒[]

各エリアにある「サロン」で用心棒代を支払って契約する。総勢30名で、内3名は「流れの用心棒」でサロンには顔を出さない。

彼ら用心棒は体格(大中小)により特性が違うほか、性格(怠惰、普通、好戦的)もそれぞれ異なる。

彼らの体力はリンク同様ハートで表現され、ハートが尽きると横に寝転がってしまう(契約終了)が、「流れの用心棒」以外はその場で再契約をすることにより復活する。

体格 名前 性格
イッチャン大陸 ダイニ大陸 サンバーン大陸
ズズー トンペイ ドミンゴス 怠惰
チッチョ チーロ ダンテ 好戦的
いぬいち ガブール ドンギックス 普通
プトラン スカルパ ソクラステ 怠惰
ゾンマー ビクトリア レディ・ステディ 好戦的
マイク ジョニー スミッスー 普通
キクマル アーネス ロランド 怠惰
ボスコン ディカゴ アリゾーナ 好戦的
マイティ・マッソー ステロイ・ディー マイ・エナジー 普通

流れの用心棒[]

体格 名前 備考
テデトド えいゆうのほこらで会う謎の大男。誰かをめざしているらしい。
ヤモリ イッチャンたいりくで隠れ身の術で隠れている忍者。めくれはわざとらしい。
イェンロン ドロリぬまでチンクルを試そうとしている。

フィールド[]

この世界には3つの大陸があり、それぞれにいくつかの島がある。島と島は橋でつながっている。

イッチャンたいりく[]

ゴキンジョへいげん
主人公がはじめから行くことのできる土地。高台にライフォースの銅像がある。
ハマッコかいがん
砂浜と南国風の植物が特徴的な土地。カニや貝が生息している。
オタカラみさき
砂浜と南国風の植物が特徴的な土地。ハマッコかいがんに比べ樹木が少ない。海賊の基地がある。
ロンロンそうげん
いろいろな動植物が生息する豊かな土地。レシピの材料がたくさん採れる。ブーブリアンの基地がある。
デクノもり
鬱蒼とした森。薄暗くあたりに立ちこめる霧が怪しい雰囲気を醸し出す。西には滝があり、北にはまよいのもりとデクの木がある。ブーブリアンの基地もある。

ダイニたいりく[]

シメリケしっち
地中からガスが噴き出している。ブンブンムシが生息している。
ドロリぬま
中央には虫を模した像と扉があり、4つの光をつなぐと洞窟の入り口となる。
シバレルせつげん
一面銀世界の寒い土地。西には墓地があり、北には凍った湖がある。

サンバーンたいりく[]

デスマヤマ
標高20,000mの山がそびえたつ。山頂付近にはヤマタミ族の村がある。
ようせいガーデン
昔は豊かな草原だったそうだが、泉の水が枯れてしまったために今は砂漠になっている。
オーラスいせき
ブーブリアンの本拠地がある。

その他[]

  • キャプテンスタルフォスとの戦闘時の上画面表示はアーケード版『パンチアウト!!』のパロディである。
  • 北米では現在発売の予定がない。これは、アメリカはゼルダシリーズをリアル傾向としてみる傾向が特に強く、シュールキャラであるチンクルへの風当たりが非常に強いためである(北米の法人からも駄目出しを受けたらしい)。欧州での発売も、日本で発売されてから約1年かかった。続編『いろづきチンクルの恋のバルーントリップ』のインタビューによると、欧州版の売上結果は「玉砕」だったとのこと[1]
  • なお、開発スタッフ側は海外での発売を視野に入れており、ピンクルをはじめとしたオリジナルのキャラクターは海外のファンを念頭において作られたものらしい[2]
  • ゲーム雑誌『ファミ通』が発売日を「2600年」と誤表記したことがある。それを受けて、公式がそれをネタにした4コママンガを作成した。

脚注[]

  1. N.O.M 2009年8月 No.133:『いろづきチンクルの恋のバルーントリップ』開発スタッフインタビュー1時限目「チンクルのお話」より[1]
  2. N.O.M 2006年9月号 No.98の開発スタッフインタビュー記事「俺らのピンクルはオバちゃんでとまったまま」より[2]

外部リンク[]

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